Le rat mouillé

加藤美南ちゃん(NGT48)と新潟についての愛をまき散らすブログ(予定)。

王子とこじき@サクラートたどつ(多度津町) 2017-2-18

珍しく現場前に観光したので(前記事)、いろいろあって記憶があまり残っていない。ので印象深かったところを掻い摘んで。


小豆島ね〜まじでマイルスナンバーを口ずさみたくなる島だった、人通りも少ないから普通に口ずさんでた(不審者)、最高に気持ち良かった〜。


というのは置いておいて。



「信じられないのです」のくだり

今回の公演で一番印象深かったのが、このシーン。

涼太マイルスさん、全然、言いづらそうにするでもなく、まるで取るに足らないことのように言ったの。無理と言うものですよ、と。大事なことだけど大したことのない問題、というノリで。あくまで暖かく軽やかに。

それはエドワードへの気遣いだったと思う。とっくに見通されていると感じていたのもあるかもしれない、とも思う。

そして実際に、その頃には取るに足らない事実になっていたのだろうな。と感じられる言い方だった。


それを受けての小松エドワードも、「そう言われても腹が立たない」どころか、むしろ嬉しそうですらあって。すごくスッキリした顔で「この格好じゃ、そうなんだろうな」を言ってて。マイルスにそう思われているのは肌で感じていて、なのに変わらず全幅の信頼を置いてくるマイルスだから、やっと打ち明けてくれてホッとしたのかな、と思うと胸が熱くなる。物語の根幹もそこにあると思う。

(無意識だと思うんだけどね、無意識が見えるお芝居って胸を掴まれるよね。)


エドワードはこれまで、王子という「身分」によってのみ信頼されてきたのだろうと思うから。生身の自分を信頼してくれたのは母と父(と一応トムも)だけで、だからこそ“暴君”ヘンリー8世だったとしても、こだわり続けていたのだと思うし。


ほんと、ここに来るまでに、2人の信頼関係における壁は「信じられないのです」の件だけになってたんだろうな、と感じられる雰囲気で、すごく良かった。まあそうでもなければ鞭打ち身代わりしないし伯爵の位も授けないわな。


ほんと、良かった。深まる〜。一つの正解を見た気がする。正解は一つではないが。現時点の小松エドワードと涼太マイルスとしての正解を。まあ妄想だけど〜!



しかし1幕の小松さんは心配になってしまった、2幕は持ち直してグーン行ったから不調ではないと思うけど…ただ、このパターンはこないだもだった気がするので、意図的なものなのかもしれない?私が読み取れていないだけなのかもしれない。

実際そのせいでか、1幕木内トムとの関係性が原作寄りになった気がした。トムの前で子どもらしい笑顔を見せるところは相変わらずだけど、身分差の意識も少なからず感じるというか…それは本当に薄っすらとだけだったんだけど。
その印象を濃くしたのは、「エドワード6世陛下の誕生です」でガバッと顔をあげた時の表情。
いつだったかこのシーンで「自分のせいでトムを巻き込んでしまった!」という自分に対する責めの表情をしていたけど、
今回は憤りが見えたというか。立場・居場所を奪われることへの憤怒。これがトムに対してなのかはわからないけど、個人的な直感としては、トムに裏切られたような、疑うような心持ちに見えた。トム悪くないんだけど。

父が亡くなったタイミングだから、このときエドワードが縋れるものは「身分」だけになってしまったように感じたのかもしれない。だからこそ立場を奪われることに敏感になっていたのかな、と、そんなことを考えた。


しかし、2幕、ほんと、素晴らしかったと思う👏🏻
某さんが小道具ヒュンッッッと吹っ飛ばした以外は。(笑)


高瀬泥棒ちゃんはユーゴーに拾われず野放しになってたら泥棒より酷い道に進んでいた気がするので、ユーゴーに拾われて良かった。(そもそも拾われた云々が私の妄想)
年齢設定が低めに見える1枠泥棒ちゃんは、酷い目に遭わされたときに理由も理解できずに「どうして?」とただ苦しくて悔しかったんじゃないかなと思わされるので、泥棒としてのキュートで邪悪な笑みと、社会的弱者としてのやるせなさが表裏一体なのが非常に辛い。


あ、高瀬泥棒ちゃんはまた鶏をガウガウしていた。というか、高橋徹アダがガウガウしやすい位置にしてくれてるっぽい?ので、やらかしたのは許しま〜す!



以上。