Le rat mouillé

加藤美南ちゃん(NGT48)と新潟についての愛をまき散らすブログ(予定)。

映画『ハルチカ』における音楽的解釈について ※ネタバレあり


映画『ハルチカ』で使用される楽曲について、思ったことを書き記します。



※ネタバレします
※私は専門家ではないので間違いも多々ある、ので、教えて頂きたいです…
※他にもあったらいろいろ知りたいです教えてください…


*オリジナルテーマ「吹奏楽のための狂詩曲『春の光、夏の風』」

1.「亜麻色の髪の乙女」との関係性

主題曲イントロのメロディが、「亜麻色の髪の乙女」の上降するメロディの縮小引用のように聞こえて、まず初見時にハッとして。直感で思っただけなので、上手く説明出来ないけど。

「亜麻色の〜」はチカがフルートを志したはじまりの曲だから、このフレーズから曲が始まっているのだとしたら素敵だなと。狂詩曲という形式は「既存のメロディを引用したりすることが多い*1そうなので、そうだと思いたい。

作曲者である草壁先生がチカの話をどこまで知っていたかはわからないけど、あれだけ行間の多い作品なので、それくらいの深読みは許されるかな、と…。
ていうか楽曲解釈なんて得てしてそんなもんだよなというところあるよね〜こじつけこじつけ。(開き直り)

作曲者の中の人(小瀬村晶さん?)のお話も聞いてみたいな〜。

2.オーケストレーションについて

チカソロ前のフルートの伸ばしと一緒にグリッサンド→伸ばししてるのホルンな気がするんだけどどうだろう?チカの挑戦に寄り添い後押しするハルタ、という関係性が曲の中に見えて素敵だなと思った。いかんせん耳が節穴なもので本当にそうなのかはわからないけど、そう思いたいところ。草壁先生が楽譜に書いていた「ソロは1人という意味じゃない」というところにも繋がるなと思う。

【追記】運指も確認したらやはりGのオクターブでグリッサンド→フルートと同じ伸ばしでした。アルトサックスも入ってるかな?(【追記】いや入ってないですねメロディ吹いてますね恐らく)

【追記】あとこれも。



挙げたらキリがなくなるけど、随所に草壁先生の思いを感じる。


・持ち替えを許さない草壁先生

個々のレベル差が激しい学校の部活動において、どうにかやりくりして持ち替えて初心者をフォローするのはよくあることだと思うのだけど。
委員長さんのフルート持ち替えの申し出を却下する草壁先生の態度に、この曲は部員全員のサウンドに触発されたからこそ完成させることが出来た曲なのだというこだわりを強く感じる。

草壁先生は、コンクールのその先を見ていたんだなぁと思う。もっと大事なことがあると。……話が逸れた。


3.最後の最後に判明する楽曲構成

練習シーンも、コンクールシーンも、曲が鳴るのは途中までで、次のシーンへ移る。最後の演奏シーンで初めて全容が明らかになるわけだ。

ハルタソロから金管をはじめ打楽器木管と増えていってフルートソロに襷を渡して、チカがソロを乗り越えたところでイントロの亜麻色〜のアレ(自己解釈)を挟んでメインのテーマがドラマチックな転調でドーン来て大円団、というその流れがまさにハルチカのストーリーを表していて、本当に何度観ても感動する。よく出来てる。すごい。

・最後の無音

ラストの草壁先生、ハルタ、チカのアップで無音なのが逆に「静寂の音楽」を味わえて良いなと思った。


*サリーガーデン

1.FMはごろも版

よく考えるとリクエスト主がハルタであることを匂わせるシーンがある(後述)が、界雄の件については、わざわざクラリネットのサリーガーデンを流したことには意味があると思いたい派です。

【追記】




2.ハルタによるホルンでの演奏

ここは正直勝利くんの音が流れると思うとめちゃめちゃドキドキしてしまってシーンに集中できない/(^o^)\


3.保健室後、チカが泣いているシーンで流れるサリーガーデン

リクエスト主がハルタだとすると、ここでサリーガーデンが来るのは、チカもリクエスト主に気付いてしまったのだと解釈できる。チカの心にもう一つ重い荷物がドシンとのしかかったような…

私もハルタの悩みにこれっぽっちも気付かなかったので、把握してから観たらチカに感情移入しすぎてしまって胸が苦しかった。ハルタのそのあたりについての描写が控えめなのは、感情移入を引き出す意図もあったりしない?(開き直りリプライズ)


*「はじまりの朝」

物語序盤でチカが走るシーンから流れる「はじまりの朝」と、例のハグシーンで流れるメロディが一緒なので、2人の関係はここから始まっていくと解釈して良いのかな〜と思いました。サントラのタイトルを観たらハグシーンの曲は「ハルタとチカ」(そのまんま)だそうなので、まさにそうかなと。しかしその辺に関しては、淡すぎてわかんねーよ!!!!!という感じだけどそれくらい淡くて微妙〜〜〜な感じが映画全体を観るとバランスいいなと思う。

この記事とは話が逸れるけど、個人的にはこれだと思ってます。






ハルチカはまさしく“音楽が語る”映画だなと思う。もっと詳しく知りたいな〜。





以上です。